【NPB】FA移籍選手/MLB帰り選手の移籍前後の風景、ファン心理

スポーツ一般

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選手によりけり、それぞれの形

参考:full count “山川穂高、古巣・西武相手に2打席連続満塁弾 プロ野球史上2人目の快挙に敵地も騒然“、”山川穂高、西武戦でグランドスラム どすこいポーズに古巣ファン大ブーイング

10年近く所属した埼玉西武ライオンズから福岡ソフトバンクホークスへとFA移籍した山川穂高選手が古巣相手のライオンズ戦で大活躍し、ライオンズのファンからブーイングを浴びたようで、”山川選手への反応”としてのブーイングが一つのメッセージとして解されたことの他、このブーイングへの賛否もいろいろ言われています。

曰く、普通に許せん、絶対に許せん、いやいや、さすがにブーイングはやりすぎじゃね?といった感じで。

旧・ひいきチーム所属選手への激し目の反応が起こったことや、その反応に対しての様々な見方が出てくる点について、まあそれはそうといえばそれはそうで、これって本当に難しいところなんですよね。

ただでさえFA移籍やトレード、さらにはMLBでの選手生活を挟む形で所属チームが変わるって、もちろん当該選手個人にとっては選手生活の一大事ではあるのですが、この点はファンにとっても然りで、それが中心選手のものであればあるほど、”移籍”に与えられる衝撃は大きくなります。

加えて、特に山川選手の場合は、移籍を前にして”身から出た錆”的な醜聞(最終的には尻すぼみになる形で立ち消えとなった、女性問題?)があったことも、この反応の要因となっている部分があるのでしょう。

極端な反応が起こらない方がおかしい、ともいえるのかもしれません。

当初は確実に”クロ”だとされていた問題が、時間の経過と共にという形で微妙な評価をされるようになって行き、最終的にはFA移籍が成立するに至ったという展開で、結論として完全なシロなのかそれともグレーなのか、その辺未だに定かではないところもありますが、要はプロ野球の世界に戻ってこれる程度の問題だったのだ、といったところだったのでしょう。

詳しいところ覚えていないんですけど、世評の動き自体にしても、明らかに風向きが変わったような瞬間が一度二度あったあとで、結局はまたこんな話=どうにも”自称被害者”のでっち上げ臭いというような話しになったのか、みたいなことをなんとなく覚えています。

どの角度から振り返ったとしても、もとより楽しい類の話しでは全くないんですよね。

参考:デイリー新潮 “ソフトバンク入団・山川穂高は「被害女性と和解していない」民事訴訟に発展する可能性はあるか、女性側の弁護士に聞いた“、jiji.com “西武の山川穂高選手を不起訴 強制性交等容疑で書類送検―東京地検

「この手の(特にこのところの、女性絡みの)スキャンダル、あるある」な展開だったってオチが付いたことを違った角度から見た場合、“スキャンダル”の的にされた人間は、本当に言われている通りのことがあったかどうかすらわからんような状態で、社会的な制裁を加えられる危機にさらされます

ごくごく当たり前の話し、”男性側”(この場合は、ってことですね)からしてみればこんな恐ろしいこともあったもんじゃありません。

一方で、女性が被害者となる形の性犯罪等が実際に世の中で起こり続けている中で、この手の話し(センセーショナルな部分のみを無駄に論おうとし、結局は時間の経過と共にことの信ぴょう性自体が薄れていくような問題)ばかりが目立つようになると、“女性の訴え”というもの自体を誰も信じなくなる世の中が到来することになるんじゃないのかななんてことも、普通に考えられるところとなって来ます。

その場合、訴えそのものが”オオカミ少年”ならぬ”オオカミ女”の虚言扱いとして定着してしまう、誰の得にもならないオチが付くというだけの問題が無駄に量産される、結果世の荒廃が加速する、といった形ですね。

“無敵の人”とはよく言ったものですが 笑、ともあれ。

結局は”シロ”だと判定されたからこそFA移籍という形で選手生命が継続することとなったとはいえ、醜聞から受けた衝撃や”移籍”によって受けた衝撃などを考えたら、ファンとしては中々スパッと割り切れないものが出てきてもおかしくはないところです。

「いや、一体この移籍をどう捉えたらいいの?」みたいな感じですか。

ただでさえ”旧・主力選手”の敵陣営での大活躍をみせつけられてしまえば、感情を大きく刺激されてしまったとしても不思議はないところ、その上移籍を控えて問題を抱え、結局は移籍してしまったという選手だということになれば、ネガティブな評価と悲観的な感情って、元々食い合わせが良いものです。

大活躍に対するブーイングでの返答にしても、無理のないところではあるでしょう。

あとはですね、そもそもなんでこの”ブーイング”が(史上二人目の二打席連続満塁ホームラン以上に)引っかかったのかというと、”FA等での移籍選手への反応”ということでは、一ベイスターズファンとして筒香選手の問題が被ってくる部分があったんですよね。

仮にベイスターズ以外のチームに復帰することになった場合、仮にというかどうやらそれがほぼ決まりかけているのが現状だということのようなのですが(参考:日本球界復帰の筒香選手、巨人への入団が決定的に)、筒香選手への”古巣ファン”の反応は、一体いかなるものになるのだろうかと。

長年チームに在籍した、あるいは移籍後のチームで大活躍した選手に対する反応としては、印象深いのはデニー友利選手や細川選手に対するものがあります。

かつて大洋ホエールズに所属していた時代、延々鳴かず飛ばずで”ファン感要員”とか”プロ野球選手の運動会要員”などと揶揄され続けたデニー友利(友利結)投手が98年の日本シリーズで”凱旋登板”することになった時には、ライトスタンドや一塁側応援席から”デニーコール”が起こりました。

あの時は正直ビビりましたね 笑。

観戦していて”らしい”とは思いましたし、そのノリを理解することも出来たのですが、実に愛情深いファンたちだなぁと。

つい最近ということであれば、現役ドラフトで中日移籍後に大ブレイクした細川選手に対しては好意的な声が多かったりことも、中々”らしい”イメージが強かったところで、むしろ編成が突かれていたような動きすらあった気がします。

仕方ないといえば仕方ないかもしれないけど、それにしても細川放出ってマジで何してるん?みたいな。

一方で、という部分ですよね。

FAで巨人に移籍した、山口投手や梶谷選手に対してはどうだったか。

ブーイングがあったかどうかは覚えていないのですが、特に山口投手に対しては、結構熾烈な反応が多かったようにも記憶しています。

では筒香選手は?と考えた時に、正直全く予測がつかないところがあったりします。

正直言うと、巨人移籍後の筒香選手に対して「古巣からの暖かい声援」が期待できるかというと、さすがにそれはちょっと想像つかないところがある、かといって露骨なブーイングで”本拠地・ハマスタ”に迎え入れることになるのかというと、やっぱりこれも想像できないと。

翻って”山川選手へのブーイング”ですが、(巨人移籍後の)筒香選手に対する反応も、どちらかというとこういう反応になってしまうのかなぁ、なんてことをほんの少しだけ思わされた、そんなニュースでした。

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