【ボクシング/スーパーバンタム級防衛戦】4団体統一王者・井上尚弥vsルイス・ネリ

スポーツ一般

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GW最終日の5月6日、@東京ドーム

今回の防衛戦の相手のネリは、ここ最近井上尚弥チャンピオンが闘って来たドネア、タパレス、フルトンといった名だたる名ボクサーたちとは違って、ガチの強さが議論されてどうだというよりは、あまりクリーンなイメージがない、というよりはむしろダーティな選手だということが言われ続けて来た選手です。

それは実力のほどが全くお話にならないのであれば、そもそも「とにかく強い奴とだけ戦いたい」というモンスター・井上チャンピオンへの挑戦権すら得られないということになりますが、それ以上に素行が取りざたされる選手だ、という意味ですね。

二言目には言われるという世界戦でのドーピングや体重超過など以外にも、リング外での口の悪さ(相手に対する挑発など)でもしばしば話題を作って来た人で、異色といえば異色タイプのボクサーです。

その意味ではもう一人、ネリに似たタイプ(?)の”井上尚弥の対戦候補”に、フィリピンのカシメロというボクサーがいましたが、舌戦ではともかく、本業で不振続きのカシメロは”対戦候補”としては失墜したようです。

ともあれ、この場合はどちらかというと悪い意味での方が強くなるのでしょうが、他ならぬ井上陣営も”ネリが何をしてくるのか、何が起こるのかわからない”というあたりを警戒しているようです。

傍目に対戦を予測するのであれば、お気軽かつ順当なところで”万に一つもネリの勝ち目はない”みたいな見方が大勢を占めているようですが、ネリの母国メキシコの評や”逆張り”的な予想の中には”ネリ優勢”を言うものもあるようです。

逆張り勢の中には”親亀”こと亀田家の父親である現YouTuber・亀田史郎さんも入っていたりするのですが 笑、いっちゃなんですがかつての亀田家の、特に内藤選手に対する(試合を盛り上げるための試合前演出として片づけるには少々キツすぎる)チンピラ紛いの言動や、どうにも色々スッキリしない勝敗、テレビ局をバックにつけた過剰な売り込みなど、ボクシングファンの根深い不評を買ったことは今も結構禍根を残しています。

ある意味かわいそうなのは、長男次男とその系統の売り込みを続けた後で、今も現役を続けている亀田家の三男・和毅ともき選手は唯一(といったら失礼に当たるかもしれませんが)ボクサーとしてガチっている(ように見えなくもない)、というあたりでしょうか。

だがしかし、なんですよね。

井上尚弥チャンピオンと同階級でありつつも、本人を含めた井上陣営に完全無視されている、どこにその理由があるのかというあたりについては火を見るよりも明らかだ、というような部分があるわけでして。

実力的な問題もさることながら、もっと根本的な問題として、”取り組みの姿勢”が拒絶されているのだと言うことなのでしょう。

皆まで言うな、という話しでもありそうですが。

この件については”親の因果が子に報う”とはまさにこのことであるというような感も無きにしも非ずですが、その親亀さんが”ネリ推し”であるあたりには「やはり、なるべくしてそうなるのですかね 笑」を感じなくもありませんが、それはそれとしてネリはKO勝ちも多いボクサーですし、普通に強いには強いです。

“井上尚弥と対戦できる”時点で、まあそれはそうなんですが。

いずれにしても、今回は今回で、6日が楽しみになる対戦カードですね。

参考:THE ANSWER “井上尚弥の次戦相手ネリとは? 山中戦でドーピング疑惑、重ねた体重超過…日本に因縁深い“悪童”“、サンスポ “【単独インタビュー】大橋秀行会長、井上尚弥に託した東京ドーム「特別な思い」 5・6ボクシング4大世界戦あと4日“、東スポWEB “井上尚弥VSネリ 元世界王者がまさかの〝大胆予想〟「ネリが1ラウンドKO勝ち」“、”井上尚弥VSネリ 亀田史郎氏がズバリ予想「ネリの勝ちですわ。食うてまうで」“、THE DIGEST “アウトボクシングも撃ち合いも上手くいく可能性は低い… 英国紙も井上尚弥の圧倒的優位を予想! 唯一の懸念材料は“1990年の衝撃的番狂わせ”“、スポニチアネックス “2階級4団体王座統一の井上尚弥 次戦はネリかアフマダリエフ有力 対戦熱望のカシメロは…

5月6日追記

1Rこそあれあれ?というダウンシーンがあったものの、2R以降は回を重ねるごとにいつもの井上に。

いつもの井上尚弥にというか、ネリのお株を奪うような試合中の挑発等々含めて、圧巻でしたね。

ネリはネリで考えて試合をしていた、井上尚弥に井上尚弥の試合をさせないためにあのスタイル(無駄にぐいぐい押して行ったり、ジャブを打つでもなく、片手をちょこちょこ前に出しっぱなしにしたり)を取って行った(そうやって相手の間合いを崩しスタイルを崩していくことを狙いつつ隙を伺い、普通に攻めていたら訪れることはないであろうチャンスを自らでっち上げていく)ということじゃないかと思うのですが、井上尚弥チャンピオンみたいにとことんまでガチる、あらゆる面で隙が無く完成度の高いボクサーにとっては、ああいうなんというか狙いが露骨でトリッキーなスタイルって、普通のボクサー以上にストレスになるんでしょうね。

ネリのああいうスタイルって、両者の実力が拮抗している場合はともすると塩試合になりかねないような食い合わせでもあるところじゃないかとは感じるのですが、その分実力差が明白であれば、強者側に余計な火を入れかねないという、紙一重なスタイルでもあります。

そんなことは、他ならぬネリ自身が一番わかっていたんじゃないかと思うのですが、結局ネリの見せ場らしい見せ場って、後から振り返ってみれば1Rのダウンシーンとその後の展開くらいでしたね。

敗因は、あそこで井上尚弥を仕留められなかったこと、ということになるのでしょうか。

ということで、4R以降はある意味マンガみたいな試合だったようにも見えたのですが、結局井上尚弥チャンピオンの6RKO勝ちでした。

丁度”裏”ではベイスターズの試合中、なんと筒香選手が復帰第一戦で3ランホームランを打って試合を決めたという名シーンが被っていたのですが、連休最終日夜、おかげさまでなんとも濃い時間を過ごすことが出来ました。

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