【baystars/その昔と2024】”思い半ばに過ぐ”ものと、今昔の感に堪えないもの

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今のベイスターズにとって暗黒期は”今は昔”なんですよね

参考:full count “横浜が「弱いと知らなかった」 元ドラ6が直面した“プロの壁”「地獄でした」“、”どん底経験で辛辣ヤジ「僕らのせいだけにしないで」 思わず本音も…暗黒時代の苦悩“、”監督と主将の“確執報道” 怒りに触れた練習態度、無期限2軍降格も…語られた不仲説の真相“、”「戦力外ですよね?」異例の再確認 球団幹部も“動揺”…重苦しかった部屋の空気“、週刊ベースボールオンライン “【セ・リーグ編】歴代クライマックスシリーズまとめ“(※2)ほか

なんだかんだで今年もギリギリPS(ポストシーズン)のCS(クライマックスシリーズ)に進むことになったベイスターズ。

なんだかんだ言われていますが、三浦政権4年目にして3年連続のCS出場です。

結局、ファーストステージ、甲子園でのvs阪神タイガース戦では2連勝でファイナル進出を決めました。

しかし、阪神タイガースとは本当に妙な縁があるというか、なんだかんだで近年のポストシーズンではベイスターズが一番対戦しているチームでもあります。

ベイスターズは甲子園で負けなし(2017、2024)、逆にタイガースはハマスタで負けなし(2019、2022)、振り返ってみれば割とレギュラーシーズンそのまんまという、歪な相性(双方とも、相手のホーム開催でめっぽう強い)持ちのカードであることでもお馴染みですが、この点、チームや球場との相性ってあるんだなというか、プロ野球のプロ野球たる何かを思わされるところですね(学生野球、アマチュア野球じゃこうはならないでしょう)。

今年も二位通過だったらタイガースにあっさりやられていたのかもしれずと思うと、そんなところも短期決戦=ポストシーズンの面白さなのかもしれませんが、ベイスターズ・ホエールズの過去の二度のセ・リーグ優勝は二度とも甲子園で決めているあたり、やはり甲子園はベイスターズにとってはどこかゲンのいい球場ではあるのかもしれません。

ただしそれはそれとして、元々タイガースはポストシーズンの本拠地甲子園開催を苦手としているようです。

シーズン2位通過の年のファーストステージ突破率が1/7と、割と極端に低いことになっているんですよね(※2。2位通過唯一のCS突破は、日本シリーズに進んだ14年)。

とはいえ、そもそもシーズン優勝チーム以外のCSファイナル突破率自体がそこまで高いものではありません。

初開催の07年以降、いわゆる下克上で日本シリーズに進んだチーム自体、セ・リーグでは07年中日ドラゴンズ(2位)14年阪神タイガース(2位)17年DeNAベイスターズ(3位)の3チームのみとなっています。

シーズン2位と3位の戦いはチーム・球場との相性で決まりがち、ただしファイナルステージは原則シーズン優勝チームのモノ、そんなことを過去の戦績が物語っていますね。

さて、そんなポストシーズンを三年連続で戦うこととなった、三浦大輔監督です。

その手腕について、ベイスターズファンの中では未だに賛否が熾烈に分かれる監督でもあるのですが、3年連続Aクラス(任期4年)は、ベイスターズ・ホエールズの歴史の中では十分、レジェンド監督の域に入り得る成績となっています。

ベイスターズの監督では98-00の権藤監督に続く2人目ホエールズ時代を含めた球団史上でも3人目の記録ですね(単に“Aクラス三回”だと、ここにラミレス監督他一人が追加されます)。

この点、良くも悪くもベイスターズファンを本気にさせた、常勝・強豪チームへの橋渡しを現在進行形で行っている監督なのだ(現役時の成績、さらには監督としての成績的に見るのであれば、中畑・ラミレス両監督の後継には最適任だった)、という評価が相応しい監督になりつつあるとすることは十分出来るでしょう。

よく「この戦力であれば優勝していてもおかしくなかった」(にもかかわらずギリギリAクラス通過の、結果CS落ちって、一体どうなっているの?)というようなことを言っているファンをネット上で見かけますが、その気持ちはすごくよくわかりますという前提の下で言わせてもらうと、そういう(優勝を狙える)戦力、あるいはそれに近い戦力を抱えていながら、それでも当然の如くにBクラスに沈んでいくのがこれまでのベイスターズであり、ホエールズだったんです、残念ながら。

“スーパーカートリオ”全盛期+助っ人も当たり、ローテの柱は球界屈指の巨人キラー、抑えも確立された上で古葉監督を迎え入れた80年代後半のホエールズや、「この三人がいるチームが”暗黒”入りすること自体おかしいだろう」という金城・内川・村田全盛期の00年代あたり(他、侍ジャパンの相川捕手もいました)、その典型ですね。

そのあたりを含めて考えたら、今は割とベイスターズというチームの歴史の変わり目を見ているのかもしれないね、なんて気分にもなってきます。

良くも悪くも、三浦監督でないと乗り切れない時期にいるってことなのかもしれません。

参考:【Baystars/三連戦三連敗】見所自体はちょちょいあれど、ここ一番の被スイープはいただけません

ということで、ベイスターズファンにとっては割とぜいたくな悩みが尽きることもなく、野球観戦が楽しみになるというシーズンがこのところ続いているのですが、ほんの少し前までのチーム、特に00年代辺りのベイスターズは、その三浦監督自身も経験したという”大暗黒時代“でした。

参考:【横浜DeNAベイスターズ/祝】プロ野球・横浜DeNAベイスターズ、セ・パ交流戦初優勝!

シーズン100敗が噂されたこともあった、”チームの勝率<首位打者の打率“なんてシーズンもあったという、ファン目線からすればまさに正真正銘、暗黒ど真ん中のチームですね。

逆にあの時期が暗黒期でないのであれば、一体いつがベイスターズの暗黒期に該当するんだって話ではありますが、その暗黒期を象徴する選手の一人に、今回”full count”さんが長期連載している石川選手がいました。

他チームファンであってもまず知っているだろうという内川選手、村田選手のような”侍ジャパン”でもトップレベルの選手ではなく、ベイスターズファンであればまあ、微妙な記憶と共に頭の片隅に残っているだろう、といったような選手ですね。

熱狂的に万人受けしていたというよりは、チームとしての(実力云々とは別に、ポジションの”聖域化”がチームの成績に悪影響を与えているように見えた時期もあったという)起用法とも相まって、もとより賛否が熾烈に分かれる選手の一人でもありました。

端的に言えば、「チームが守備固めに入ると外される選手の守備力」と「守備のスペシャリストの打撃力」を併せ持ったような選手で、こういう言い方をしてしまうと身も蓋もない部分が出てくるかもしれませんが、そのほか諸々の事情とも相まって、通算1000安打もキャプテン就任も「チームが暗黒期にあったから」可能となった記録・人事ではありました(仮に今のチームであれば、そこまでのチャンスはまず与えられていなかったでしょう)。

そんなこんなで、私個人的にも色々思うことがないわけではない選手の一人でもあるのですが 笑、それはひとまずさておき、今久しぶりに”暗黒”選手にスポットライトを当てた記事を読むと、重ね重ね、あの頃は完全に過去になったんだな、をファン目線で感じさせられます。

同時に、同じく石川選手を取り上げるにしても、もうちょっと違ったスポットライトの当て方はなかったものかと思わなくもありません。

もっとこう、うがった見方をせずに済むような取り上げ方というか、「じゃあそれは具体的にどのようなテイストの記事になるんだ」と問われると、なんとも返答が難しいようにも思えてきますが、恐らくは連載の最終回となるであろう”現役引退→異例のアメフト転向も2年で断念…残る「未練」 DeNA初代主将の“現在地”“(full count)を掲載するだけでも十分ではないか、なんて感じはしました。

それはそれとして、特に今年はということでは、今のところ一軍と二軍を行ったり来たりになっているという、ドラ1・渡会選手の中々に感動的な入団風景もありました。

今シーズンはまだまだ色々な課題が残された状態でレギュラーシーズンを終えることとなったものの、おちゃらけてはいても野球に対する姿勢が真摯であるように見えるあたり、さすがは二世選手といったところ。

なんというか、思い半ばにすぐものがある、というとらえ方も出来そうではありますが、やっぱり、プロスポーツの世界における”キャラ”は、シンプルにわかりやすい方が良いですね。

参考:【Baystars】ドラ1ルーキー・渡会隆輝選手と今シーズンのベイスターズ

石川選手と渡会選手、共に地元横浜高校出身だという点も多くを示唆しているように伝わって来ますが、ともあれ。

24年のPSでは、17年以来の日本シリーズ出場なるでしょうか。

それにしても、今更ですが、ファンにとっては重ね重ね大正解の買収劇でしたね。

横浜大洋ホエールズ元年以来の一オールドファンとして、本当にDeNA様様を改めて感じています。

【いざ最終決戦へ!】10月15日全体練習ダイジェスト!「JERA クライマックス セ」ファイナルステージに向けて練習に励む選手たちの様子をお届けします!(DeNAベイスターズ公式YouTubeチャンネル)

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