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助っ人外国人たちは帰国の途に就き、国内では来季に向けた体制がスタート
参考:サンスポ “DeNAの助っ人が帰国 オースティンは日本一に喜び「一生忘れることができないシーズンになった」“、ベースボールキング “【DeNA】ウェンデルケンが帰国「みんなで日本一を勝ち取る事ができて嬉しかった」“、スポーツ報知 “DeNA・バウアー再獲得目指す 今季メキシカンリーグ10勝0敗 防御率2・48 最優秀投手賞“、”DeNA、村田修一氏が入閣14年ぶり復帰 1軍打撃部門 今季までロッテ打撃コーチ 三浦監督と親交“
【笑いあり涙あり】選手目線の日本一の瞬間をスタッフカメラの大迫力の映像でお届け!<PART①>(球団公式YouTubeチャンネル)
まずはシーズンが終了したということで、オースティン選手、ジャクソン選手、ウェンデルケン選手など”助っ人外国人”が続々帰国の途に就くと、球団では早くも来季を見据えた動きがスタートしました。
来季ということではサイヤング賞受賞投手、トレバー・バウアー投手の再獲得調査も改めて進められているようですが、ここはそもそも一旦切れた縁を再び取り戻すみたいな形ではなく、契約終了後も「ないわけではなかった」という再契約への期待の仕方が出来るところだったとは、前々から言われていたことでもありました。
その縁が、今改めてこのタイミングで注目され始めた、ということですね。
参考:【正直そこまでかな?/baystars】バウアー獲得に一番反対しているのは横浜ファンだという論調
他、来期へ向けた新たな動きとしては、現役選手というよりはスタッフに二つほど大きな動きがあったようで、まず一つは来期より元ベイスターズの村田修一氏が一軍打撃コーチに就任し、さらには現在一軍スタッフとなっている石井琢朗氏(チーフ打撃兼走塁兼一塁ベースコーチ)が二軍のスタッフに配置転換となるようです。
まずは、後者から。石井コーチの配置転換について。
現役選手であれば一軍→二軍の動きは降格に当たりますが、スタッフである場合はその限りに非ず。
コーチや監督としてはむしろ二軍の方が技術的な(特に教える)スキルが必要になって来る(プロとしてほぼ完成している選手の相手ではなく、まだまだ成長が必要なプロ野球選手に対する、プロとしての指導が必要となってくるため)とも言われますが、ベイスターズの場合は現状一軍半あたりの野手に将来を担う若手選手が団子状態となっている面もあるため、元々コーチとしての手腕に定評のある石井コーチの配置転換については、”コーチとして”だけをとってみても、三浦政権初の日本一達成後というタイミング的にも、割と”満を持して”な部分もあるのかもしれません。
というのも。
加えて石井コーチの場合、かねてよりベイスターズファンの間では”ポスト三浦”筆頭の次期監督候補として望まれていたこと、現在の三浦監督も監督就任前には二軍に配置転換となっている(一軍投手コーチ→二軍監督)ことなどとも併せて考えると、今回の二軍への配置転換は、ファンの願望がほぼ”当確”となった人事でもありそうです。
来期以降は現在の一軍半の選手たちを石井コーチが二軍で直接指導し、後に”石井監督”と共に即戦力の若手が一軍へ上がって来る、ということですか。
DeNA以降の監督在任期間は、初代の中畑監督が4年、二代目のラミレス監督が5年、現在の三浦監督が4年目で、来季の続投が確定していることから5年とすると、そのあたりが一つの区切りとなることも予測されるため、早ければ再来年には”石井政権”誕生が考えられることになりそうです。
ただし、ここは特に今季の成績(ペナント三位からの日本シリーズ優勝という、史上最大の下克上達成)、さらには三浦政権の成績が成績(4年間でAクラス3回、日本一一回)なだけに、まだまだ流動的であると考えるのが健全だともいえそうです。
例えば「来期ペナント優勝、CS制覇、日本シリーズ優勝」などとなった場合、そこで契約満了となった三浦監督がそのまま解任されるのかどうか、という問題などとも併せて考える必要が出てくるためですね。
ともあれ。
現時点では、強いチームが「先を見据えて強いチーム作りをすることが可能となった」状態に到達したといったところでしょうが、そんなチームに現役時の三浦監督共々”暗黒ベイスターズ”を支えていたという、村田修一氏がコーチとして戻ってくることが発表されました。
続いて、村田修一氏の、コーチとしてのベイスターズ復帰について。
内川聖一選手ゆかりのホークスとの激戦真っ只中の時に発表されたという、この人事ですが。
ネット評などを見ていても、期待しかないという意見と、不安しかないという意見、新旧のファンで言い分が割と真っ二つの両極に割れているようです。
ベイスターズでの現役時代を知るファンと、そうでないファンの間で意見が対立しているといったところで、この先まだまだしばらくは、こういう”意見割れ”が日常風景として続いていきそうでもあります。
そのあたりも、今のベイスターズを見ていて面白いと感じるところではありますね。
かつてを知るファンとしては、シリーズ真っ只中で聞いたからこそ「うおおおおお、熱いぜ!」とはなったものの、それはあくまで全盛期の選手としての成績のみが脳裏によみがえったからそうなったのであって、という。
今改めて冷静になって振り返ってみると、成長した後で改めて過去の因果と相対した時に感じるような、一抹の気まずさ、やり辛さ?のようなものを全く感じないと言ったらうそになるのかもしれません、なんて気持ちにしても、一ベイスターズファンとしては無きにしも非ずですね。
上昇気流に乗った若いDeNAベイスターズの前に改めて最強の敵として君臨した内川選手や、その残像をまとっていた今年のホークスとの対戦はともかくとして、村田選手のコーチとしてのチーム復帰ですか、そうですか、という。
暗黒ど真ん中のベイスターズで2年連続ホームラン王、かつWBC日本代表(09年)に選出されてそこでも世界一に貢献しているというように、選手として一流であることに違いはないのですが。
かつては、チームの一員としては、難しい選手であるという一面があったってことですね。
同時に思い出すのは、チームが暗黒期にある時っていうのは、ちょっとした話題にもファンはピリついた反応をしてしまうんだよな、なんてことですか。
今にして思えば、その際のやり玉に挙がったのが村田選手であり、山口投手であり、内川選手であり、といったところだったのかもしれません。
例えば「(試合中に)監督室でテレビ」あるいは「横浜を出る喜び」などとググると、今でもかつての黒歴史的な、ベイスターズ暗黒時代の醜聞がネット空間をさまよっていたりもするわけですが 笑、特に前者の問題ほかで嫌疑がかかったのが、現役時の(特にFA直前期の)村田修一選手だったってことですね(この一事を筆頭に、チームの若手に良からぬ影響を与えている、といった真贋定かならぬ、ただし信ぴょう性は高いと思われる醜聞がしばしば流されました)。
他にもボチボチあった記憶がありますが(結局は出て行く選手、入ってくる選手とも、専ら悪い意味で「当時の横浜の練習」のあり方に衝撃を受けたという一点に集約された気がします 笑)、試合中にあからさまにやる気をなくしている様子や、チーム愛に疑問符が付く言動などがメディアに抜かれてしまうと、本当に古いファンはTBS時代の暗黒ベイスターズを飛び越えて、時にホエールズ時代の(チームが負けていてもヘラヘラ笑いながら試合をしている選手がいるという)ぬるま湯加減なんかまでかぶせたりもしてしまうので、自然と根深い不信感につながってしまうように感じます。
それにしたって当時のチーム状態といい、前記選手たちの移籍といい、バッシングの理由になったそれぞれの理由といい。まぁ惨めなものですし、今改めて思いだしても気分が良くなるものなど何一つないなというのは、率直なところでしょうか。
その分、ファン的に感じるそういった一抹の不安を、「所詮は杞憂だよ」と吹っ飛ばしてくれるような活躍を期待したいところではありますね。
コーチとしてはどうなんでしょうね。
石井琢朗コーチは他球団にいた時から有能の噂が伝え聞こえてきましたが、パリーグ(ロッテ)にいたということもあってか、個人的にはほぼ未知数な感じなだけに、「かつては暗黒にどっぷりつかってしまったからああなった、本来であればそうはならない」といったところを、新生DeNAベイスターズにて発揮してほしいと思う次第です。
24年11月11日追記
夕方から南場オーナーと三浦監督の(球団としての、公式な日本一報告のような)記者会見があったのですが、どこかほのぼのとした雰囲気の中で語られたという“番長”の横浜愛に割とマジで感動しました。
FA移籍せずに残留した現役時の名セリフ「俺は横浜の三浦大輔だから」といい、引退試合前に横浜中心部が”永遠番長”の広告でジャックされた時の空気といい、監督4年目での今回の優勝といい。
つくづくカッコイイ監督ですね。
参考:TBSニュース “DeNA・三浦大輔監督「美味しい魚を食べに行きました」連敗からの下剋上、「いい意味で割り切れるようになってきた」“
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