【為替】日本円が33年8ヵ月ぶりの円安水準。1ドル151円94銭へ。

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円下落、1990年7月以来の水準へ

東京外為市場の円相場は、前日(終値)比で約70銭円安の1ドル=151円94銭まで下落しました。

米国の経済関連指標が市場予想を上回ったこと、日銀がマイナス金利を解除したものの、追加の利上げを即時に行わないことなどが原因だと見られています。

参考:NHK “円相場 1990年7月以来の円安水準に“、読売新聞 “円、対ドル151円90銭台…33年8か月ぶり円安水準“他

このタイミングで最高値を更新しているという日経平均株価とはどこかアンバランスかつ対照的な動きであることが目を引きますが、株価の方はアメリカの好景気に引っ張られ、かつ(円安の恩恵を被っている)輸出関連企業が好調であることなどが理由となっているようです。

参考:NHK “日経平均株価 終値で初の4万円台 史上最高値を更新

街中の声が評する”実体経済”の方にはそのことがほぼ反映されていないというあたり、どこか気持ち悪さを感じさせる株高でもありますが、株価の方は前回史上最高値を記録したのは35年前(1989年年末)の話しですからね。”史上最高値更新”とはいっても、そのあたりの事情を加味して考える必要もありそうです。

3月28日追伸

この先の為替相場は1ドル155円あたりまで下がる、という可能性が複数指摘されています(会社四季報 “ゴールドマン、3カ月後のドル円相場予想を155円に修正“ロイター “円安上限は155円か、ブレーキ作動に3つの経路=内田稔氏“ほか)。

この点、プラザ合意(当時のG5協調による、ドル高是正政策。1985年9月)以降の水準で考えるのであれば、155円~160円あたりのラインが”壁”となっている状況ですね。

1990年4月には1ドル160円35銭を記録していますが、これが88年を境に円安に転じた後7年ぶりの安値となりました。

80年代以降のドル円のレートには、82年から始まる”8年周期”(=円高、円安のピークが8年ごとに訪れる)というものがあるようで、従来であれば2023年がその年に該当したようです。

件のパンデミックがあったことを加味すると若干ズレたとしても不思議はないところで(?)、あるいはもしかすると、近々さらに大きな動きに繋がって行くという未来が用意されているのかもしれませんね。

参考:世界経済のネタ帳 “USドル/円の為替レートの推移(1980~2024年)“、三井住友DSアセットマネジメント “1ドル=148円台をつけたドル円の次の目安となる水準“、”ドル円相場の歴史“、大和ネクスト銀行 “米ドル投資をするなら知っておきたい「ドル円相場の8年サイクル」とは ?“ほか

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