【baystars/2025.3.31~4.5】松尾プロ初ホームラン、チームも好調なスタート

sports/baystars
"https://www.youtube.com/watch?v=r-JUeofFm7M"より引用

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今期のベイスターズ

NPB

22年ドライチ松尾選手、プロ初ホームラン

DeNAベイスターズ公式YouTubeチャンネル “【自身も待ち望んだ一発】松尾汐恩『積極スイングで切り拓いた!今季初スタメンでプロ初ホームランを放つ!』|2025.3.30の注目シーン”

開幕第三戦は、湿りっぱなしの打線に一発で勢いをつけていくという展開。梶原選手、松尾選手の一発を先発・平良投手の好投を始めとして投手陣が守り切る展開。こうなると前日のバウアー投手見殺しがなんともおしいところながら、長いシーズンにはこういうこともあるあるということで、三連戦勝ち越しスタートはまずまず。

史上最強のスタートダッシュ?

参考:サンスポ “【データBOX】DeNAが開幕から4試合連続で1失点以下 プロ野球史上初めて

開幕第四戦までのスコアを振り返ってみると、vsドラゴンズの開幕三連戦は、5-0、0-1、2-1と、一つの黒星を挟んでいますが、いずれも投手の好投が光りました。

続く第四戦では、vsタイガースで7-1と、打線がうまくつながったこともあって大勝していますが、やはりここでも投手陣の好投が光りました。

見ている側の心持としては、あまりに打線が水物過ぎて、というよりはバウアー投手が先発した第二戦の二安打完封負けイメージが強くて、そこまで圧倒的な強さを見せていたわけでもないようには見える部分があったのですが、実は、

「開幕から4試合連続で1失点以下に抑えたのはプロ野球史上初めて」

という、とてつもない記録を打ち立てていたようです。

ベイスターズ史上初ではなく、プロ野球史上初めて

ここ、かなり大きな(二度見三度見してしまうような)ポイントですね。

MLBでよく見るタイプの、「誰がこんな記録を見つけてきたんだろうか」というような部類に入る(?)、中々にマニアックさを感じさせる記録ではありますが、これは今のベイスターズが本当に強いチームになりつつある、と捉えていいところなのでしょうか。

いい意味での半信半疑なシーズンは、まだまだ始まったばかりです。

ハマスタの今昔

参考:NumberWeb “「ホエールズの横浜移転の面倒を見た」“ハマのドン”94歳が語る驚愕のベイスターズ裏面史「横浜市長が『なんであんなに弱いんだ』って」“、田村明『都市ヨコハマ物語』(時事通信社、1989.6.10。※1)、カナロコ “DeNAがハマスタ運営会社を買収へ 11月中にもTOB開始“(※2)

株式会社横浜スタジアムといえば、接収解除後の横浜公園に新たに市民のための球場を造ろうという動きが市を上げて起こった時(昭和半ば過ぎ、38年)、建設に必要な資金や土地の権利関係等で難航していた球場建設を担うことになったという、本来のポジション的には”恩人”にあたる第三セクターの企業です。

ちなみに現在、株式会社横浜スタジアムは、横浜DeNAベイスターズ(球団運営会社)のオーナー企業である株式会社DeNAの連結子会社となって、球団・球場の一体経営が実現しています。

横浜市も球団(運営会社=株式会社横浜DeNAベイスターズ)と同じく5.74%の株を取得(※2)している他、横浜市内の企業や横浜市民からの出資もあるということで、三セク企業であり市民の会社である、という形ですか。

そもそも横浜スタジアムの建設、並びに株式会社横浜スタジアムの立ち上げ自体が市の財政や”市民に募った出資”にも依った(※)という点からは、スタジアムと”ハマスタ生みの親”は市民の助力で作られたという面も有していました。

なのですが、結果的にはこのことが災いしたという形になるのか、球場の経営自体がそこを本拠地とするプロ球団(横浜大洋ホエールズ、横浜ベイスターズ)に歩み寄らず、独立独歩で進んでしまうことになったんですね。

ということで、かつて球団・球場が別経営状態だった時期には広告収入や物販収入、さらには球場の使用料などを球場側が持っていくことになっていた(球場側がその権利を有していた)、つまり球場発足時のルールが固定されたままの状態であったため、経営面では“ホエールズ””ベイスターズ”の成績が中々球団の利益に結び付きがたい、逆に言うとチーム状態を問わず球団の利益が上がりづらい収益構造となっていたために、チーム強化に避ける予算が限られることになったという面も多々あったようで。

いわば市や市民に借金をする形でスタートしたという元々のスタートがスタートだっただけに、まずは球場が利益を上げること自体が至上命題とされた、つまりそうなるべくしてそうなっていたといえばそうともとれるところではあるのですが、このことが原因となる形で、やがて”ハマスタの親会社”がファンの間で様々な言われようをする時期が長いこと続くようになりました。

仕方ないんだろうけどなんとかならん? が、徐々に一方的な非難に代わって行った感じですか。

最終的にはそもそも球場が上げているはずの利益は一体どこに消えているんだということで、率直に言えば「あの会社を何とかしろ」みたいな声に集約される風聞となっていきました。

会社そのものに問題があったというよりは、プロ球団が定着してなお当初の運営形態が維持され続けることになったという経営実態にこそ問題があった、ということですか。

周知のように、球団経営がTBSからDeNAに移り、結果としてその部分のアップデートも行われたことによって今のチームがある(球場から上がる利益はきちんと球団に還元され、チーム強化に向けられるようになった)という面も多々あるわけですが、この件を含め、色々知っている古参のファンほどDeNAの球団買収には少なからぬ恩義を感じる面がある、というか球団がDeNAに買収された2011年以降、実際に起こっていることがすごすぎてにわかには信じがたい、結果DeNAには頭が上がらない、なんて状態でもあるのではないでしょうか。

個人的には、

「でも、(ベイスターズの)試合は見てないです。あんなの見てると、腹立つだけだから。弱いし、よく負けるしね。去年、日本一になったとは言っても、たまたま順番でなったようなもんでしょう。全然、何の愛情も感じてませんから」(ナンバー記事内より引用)

株式会社横浜スタジアムでかつて取締役会長を務めていらっしゃったという藤木氏のこの言葉が、かつてのホエールズ・ベイスターズの全てを表しているようにも映りました。

こういう気持ちで巨人ファンになっていった横浜市民・神奈川県民、かつては腐るほどいたんですよね。

特に横浜市内では、98年にその手の「隠れベイスターズファン」が一時的に「熱狂的ベイスターズファン」となったことや(一度は見切ったはずのチームが日本一をかけて戦うようになったとあっては、それはこみあげてくるものも多々あったことでしょう)、99年から先でまたいつもの状態にもどったことなど、その昔を振り返ると思い半ばに過ぐものがあるというか、隔世の感を禁じ得ないというか、色んな意味で今はかつてとは別のチームになりつつあるんだなというようなことを一ファンとして改めて実感させられますが、球場の責任ある立場にいた人にしてなおこれ、況や、という奴ですね。

「このお偉いさんは一体、現地に金を落とすファンを何だと思っているのか」と。

それはチームだって強くなるはずありませんわ、なんてことを改めて思わされたりもしますが、なんというか、ホエールズ・ベイスターズのみならず、かつての(戦後昭和の)横浜が持っていた荒んだ感じなんてものも、この方のこの言葉は伝えてきているように思えたりもします。

良くも悪くも、かつての横浜を象徴する何かを持っているようにも感じるこの言葉に対してどこか無粋なことを言うようですが、球団・球場関係者のお偉いさんがこんなことを言っちゃだめですし、それを言ったら終わりじゃないですかね。

その弱いチームを強くする力を持っている人が一体何を言ってるんですか、って話ですからね。

ともあれ。

チーム自体が強豪チームの仲間入りを果たしたこともそうですが、DeNAが球団との一体経営をするようになって以降、かつてであれば考えられないほどに、野球好き市民とスタジアムの距離が近くもなりました

日本大通りのベイスターズショップ(THE BAYS)もそうですが、チームと球場を取り巻くすべてが変わり続けているという、今はまさにその途上にある状態ですね。

DeNAには本当これからも(少なくとも南場さんがいるうちは)期待しかないですし、どんどんベイスターズを強くしていってほしいと思います。

阪神戦での疑惑の判定

参考:デイリー “阪神 不可解判定に球場騒然 空振り三振のはずがファウル判定 藤川監督抗議も覆らず 直後に勝ち越し許す

第三戦で、8回に佐藤輝選手の2ランで同点に追いつかれた直後でしたね。

ベイスターズ佐野選手が空振り三振。

ベイスターズファンも佐野選手もそう思った次の瞬間。

なんかこれ今日も長い試合になりそうだななんて思っていたら、「は?今のがファウル?それともなんか別ルール?」と、何が起こったのかわからないけど結局佐野選手が四球で歩かされてからの、怒涛の追撃ですか。

判定はファールだったらしいのですが、映像リプレイしたら普通に空振りしてるんですよね。

それで本人もベンチに戻りかけたら呼び戻されたという 笑。

はじめからそうあってくれたら(結果同じでも、せめて佐野選手が真っ当な形の四球で出塁していたとしたら)誰も困らなかったんですけどね、という、なんとも微妙な逆転劇となりました。

誤審って、それに泣くことがあれば笑うこともあるという、どこまで行ってもついて回るアクシデントの一つかもわかりませんが、久々になんとも微妙な気分になりました。

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