【地方の町おこし/「わからんでもない」のぶつかり合い】智頭急行線・恋山形駅への賛否

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"恋山形駅"公式サイトより引用

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駅の塗装も、塗装への批判も、あと一声(?)ズレていれば

参考:智頭急行線・恋山形駅公式サイト、日刊スポーツ “呂布カルマ、炎上に便乗するユーチューバーに嫌悪感「あのピンク駅行ってみたり…」“、TBSニュース “呂布カルマさんのX投稿「何だこの駅…気持ちわりぃ…」で物議 ピンクの駅舎、鉄道会社の受け止めは?

いずれもあとほんの少しだけ違ったものであれば、全く違った印象を与えることになったのでしょう。

イカツイ見た目に反しての理路整然とした主張が個性となっている呂布カルマさんが、ドキツイ言葉で駅の態様を否定したという、まっピンクに塗装された恋山形駅。

Google画像検索 “恋山形駅”

鳥取県にあるという、智頭急行線の無人駅ですね。

駅名に含まれた”恋”は”来い”に架けられているということで、要はこの塗装にしても町おこし的な企画の一環でということなのでしょう。

そのことに対する呂布カルマさんのSNS評が燃えたということで、このところボチボチ話題となっていました。

ちなみにその問題となった(?)外観ですが、”恋”と入った駅名にちなむ形で、地味な駅舎や駅名標、ホームの柵などがピンク一色に塗装された駅となっているのですが、気持ち悪いかどうかはさておき、確かに、そう言われてみればぱっと見どこか奇抜な色合いが目立つ駅に見えなくもない、という感じになっています。

元々「ピンクという色が大好き」な人以外には中々キツいのではないか、という外観になっている点は否めなさそうですが、「どうしてこうなった」を考えると、一つには周りの色合いとのバランスなんですよね。

あまりにも「駅舎をピンクにするんだ!」という強い意思のみが突っ走ってしまった結果、周辺エリアの色合いガン無視でただひたすらに唐突なピンクのみが強調されることになってしまっているので、良くも悪くも駅だけが丸ごと浮かび上がってしまっているという。

これがもし、周辺エリアに溶け込もうとする形で、メインの色(=イメージカラー)としてピンク色が採用されたという形の塗装であれば、今とは全く違った印象、さらには評を醸すこととなったでしょう。

例えばですが、周辺にはまずグレーのアスファルト色が目立つ、さらには木々の緑も目立つ、この辺りを無視せずにピンクを埋め込むことを考えて、色相環でグレーと緑に近いところの色(かつ、ピンクとの間にある色)をワンクッション置く形で採用する(例えばですが、一例としては前者に対してはオレンジがかった黄色を採用し、手前のピンクの線などに利用、後者に対しては青みがかった緑色を採用し、山側の駅柵などに利用するなど)、としただけでも大分違ったものになったのではないでしょうか。

メインとなるピンクは、この二色の間の駅構内空間において存分に使っていく、という形ですね。

それでもピンク色を鮮やかに目立たせるためにはあと一工夫二工夫必要かもわかりませんが、色合い的に周辺エリアとの間に緩衝地帯を設けることは、どうあっても必要だったところでしょう。

メインとなるピンクにしても、その色合いから自然につながるようなピンクを幾通りか用意して塗り分ける(駅舎の他、細部に利用する)という形にすれば、キモいどころか実に色鮮やかな駅舎とホームになったのではないだろうか、なんて感じます。

そうはいっても、”アンチ”評が燃えている時点で実際にこの色の駅舎が好きだという人だって少なからずいるのでしょうし、この駅舎が話題となって人が集まっているのであれば、試みとしては大成功の部類に入るわけで、批判意見に一々反応するのも野暮な話だ、ということになってくるんですよね。

なので、これはこれとして、野暮を言わずにこのまま受け入れておくというのも一興であり、マナーといえばマナーなのかもしれません。

あとはまあ、正直言うと呂布カルマさんの言い分自体、引用部分以外を色々読んでみると確かにわからんでもない、というものではある気がするのですが 笑、かといってなんでもかんでもわかりやすくドキツイ言葉で(ある意味の正論を)ぶちまけることが常に正解となるのか、って話ですか。

私はそうは思いませんが、少なくとも呂布カルマさん的にはそう思った、なおかつキャラ的にもそれが正解なのでしょう。

こういう形であれそれなりの理をもって一石投じたことが、なんかしら+の方向に進んでくれるといいですね、とは思いました。

ここで注目されたことで集客増が見込めるのであれば、それはそれでwin-winとなるのでしょうか(?)。

ともあれ、たかがあと一声、されどあと一声ですね、なんて話題でした。

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